① 漢字対策は本当に必要?
漢字問題の配点は極めて小さいです。確かに極端に難しい漢字を出題する大学はほとんどありませんから、大学側も点数を与えるために出題しているのでしょう。しかし、この事実を取り上げて漢字に時間を割いて勉強しろという人もいますが、それは間違いです。漢字問題をすべて落としたところでたかが数点です。入試では1点の差で合否が決まるのは事実ですが、漢字問題の得点もままならない人が、漢字問題以外の問いに完璧に答えられるとは思いません。まずは配点の大きい文章の内容理解を問う記号・記述問題の対策が最優先事項でしょう。
② 効率的な対策(受験学年)
高3生や浪人生にとっては2学期から漢字対策を始めようとしても、漢字問題集をやるほどのまとまった時間はとれないと思います。わたしも、漢字に費やしている時間があったら英単語を1つでも多く覚えたほうがいいとアドバイスしています。そのかわり、現代文の問題演習のなかで出会う漢字の書き取りや読み問題は真剣に取り組みましょう。その際、間違えたものだけで十分ですから、ノートに書き抜いておいて模試の前などに確認しましょう。それだけでもずいぶん違うはずです。
③ 資格取得を学習のモチベーション&到達度をはかる物差しに!(高1・2)
高校1年・2年のみなさんは受験学年の人に比べればまだ時間的余裕があります。したがって漢字に時間を割くことは十分可能ですが、逆にこの時間的余裕が曲者でもあります。だらだらと漢字の勉強を続けていたところでいつまでたっても終わりませんし、一体どこまで漢字を習得すれば終わりなのかという問題もでてくるわけです。そこで、活用したいのが資格試験です。漢字に関する資格で一番有名なのは、日本漢字能力検定協会が主催する日本漢字能力検定、通称「漢検」です。一時期まではよくマスメディアにも頻繁に登場し、ご当地検定などの検定ブームの先駆けのような存在でしたが、漢検協会事件により没落、今では中学生・高校生・漢字オタクくらいにしか縁がないものになってしまいましたが、学校で習う漢字の習得度合いをはかるテストとしては規模・実施頻度ともに使いやすいものだといえるでしょう。
資格試験を日々の勉強に取り入れるメリットとしては、A:時期を区切って勉強できるため、モチベーションが維持しやすいこと、そしてB:資格を学習の到達度をはかる指針として活用できること、の2つが挙げられます。つまり、資格試験まで集中して勉強し、資格を取得したらとりあえずその勉強はいったん終了する。そういう考え方のほうがだらだらと勉強するより、体力的にも精神的にも負担が軽いということです。
では具体的な活用法をお話しましょう。実施日程、詳細な試験範囲、申込方法などは日本漢字能力検定協会のサイトをご覧ください。
受験級について。高校生のみなさんであれば漢字の苦手な人は3級から、そこそこできるなという人は準2級からはじめてください。そして最終的に2級か、準2級あたりまで取得できればこの先困ることはまずありません。自分の現状に合わせて決めてください。お金の話になってしまいますが、準2級~7級の検定料が1,800円なのに対し、2級はその倍近い3,500円です。この値段設定はちょっと納得できないので、本当は高校卒業レベルは2級なのですが、準2級まででやめておくというのもアリでしょう。
対策について。みなさんにとって漢字は母国語です。外国語ならいざ知らず、母国語の漢字はただひたすら練習あるのみです。よって、以下に挙げる問題集を1冊だけ買ってとにかく紙に書いて練習してください。過去問集も買う必要ありません。自分の好きな音楽を聴きながらでもかまいませんから、とにかく毎日わずかな時間をみつけてやってください。毎日机に座る習慣がないという人が手始めにやってみるのにも漢字はぴったりなのかもしれません。